株式会社ネギシは地道な研究開発によって、『蓄熱』という分野で価値を提供してきました。
創業時は、電気や水道等の設備工事として設立された弊社ですが、様々なお客様のお声を聞く中で、強い優位性を持つ企業になるべく手探りの状態から研究開発を行ってまいりました。
その中で、より良い蓄熱材の供給が望まれ、昭和KDE株式会社様の技術により、現在開発を行っている製品に活用されております。
近年、自社工場を建てる事でより一層研究開発における体制が整ってきており、これからは、『蓄熱材』という枠に囚われないより付加価値の高い製品や価値を世の中に提供していく為、メーカーとしての倫理観と高い志を持って研究開発を行っていきます。





通常蓄熱材の優位性である蓄熱量は、使用する化学物質の精製によってその差が生まれます。
潜熱蓄熱材「α-NHS」は酢酸ナトリウムを主材とした材料です。従来酢酸ナトリウムは融解・凝固を繰り返すと相変化に伴う二層分離現象が発生し、融点/凝固点が変化し安定した潜熱蓄熱材として使用が難しいとされていました。しかし、昭和KDE株式会社様からの技術提供を受けて製品化された「α-NHS」は酢酸ナトリウムの特性を制御する最適な安定材の導入と新製法により、従来品よりもさらに過度な熱サイクルテストでも融点や蓄熱量が安定した材料を開発しました。
この技術によって他社よりも高い蓄熱量を実現し、お客様にとって価値が高く、また昨今取りざたされているエネルギー問題の観点にも配慮した、社会的価値が高い製品を生み出しています。
過去、社団法人日本住宅設備システムが行った、現在市場にある潜熱蓄熱板の性能を調査し、基準資料とする試験結果でも酢酸ナトリウムは他の物性を凌ぐ結果を残しております。
【蓄熱体に蓄えられる熱量】
実用化されている蓄熱式電気床暖房の蓄熱体に蓄えられる蓄熱量を示す
出典: | 【電気床暖房自主基準 第三篇 施設型蓄熱式電気床暖房設計・施工基準】社団法人 日本住宅設備システム協会(電気床暖房工業会 発行)より抜粋 |
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試験場所: | 横浜国立大学工学部 環境工学実験室 |
試験時間: | 1996年11月〜1997年2月 |
試験体: | メーカーから提供された標準容器に封入した潜熱蓄熱体6体(1メーカーにつき1体)を試験体とした。6体の内容は以下のとおりである。
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RA-1 | RB-1 | RC-1 | RD-1 | PA-1 | SA-1 | SAMPLE | |||
蓄熱材材質 | 硫酸ナトリウム | パラフィン | 酢酸ナトリウム | モルタル | |||||
形状 | ボード | 筒型 | ボード | ||||||
サイズ | 一枚の大きさ(u) 幅×長さ(mm) 厚さ(mm) |
0.18 305×605 18 |
0.14 350×550 15 |
0.23 191×1200 23.6(※2) |
0.15 250×600 25 |
0.2 250×800 16 |
0.134 240×545 20 |
50 |
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一枚の質量(kg) | 4.3 | 2.27 | 4.3 | 3.8 | 2.6 | 3.26 | |||
比熱(固体)kJ/kg℃ | 2.1 | 3.3 | 1.7 | 2.51 | 1.67 | 0.795 | |||
融解温度(℃) | 32 | 35 | 31 | 32 | 32 | 40 | |||
製品当の蓄熱量 算定温度 |
kJ/枚 Wh/u ℃ |
511 142 35→25(10) |
306 85 35→25(10) |
570 158 35→25(10) |
481 133 35→25(10) |
533 148 42→24(18) |
674 187 45→25(20) |
(10) |
|
1u当潜熱 蓄熱量 |
kJ Wh |
2838 788 |
2181 606 |
2478 688 |
3211 892 |
2665 738 |
4856 1349 |
795 221 |
|
85%敷設潜熱 蓄熱量 |
kJ/u Wh/u |
2412 679 |
1854 515 |
2106 585 |
2729 758 |
2265 628 |
4128 1147 |
※ φ26.3mmの筒5本でユニットを構成
